探究学習の第一人者・市川力氏(一般社団法人みつかる+わかる代表理事)が開発した『Feel度Walk&知図』を石巻地域で展開(県内初)。教育現場で重要性が高まる「探究学習」の入口を変える取組が始動。

■ 「Feel度Walk&知図」とは
高校の必修科目となった「総合的な探究の時間」や、中学校での「総合的な学習の時間」。
教育現場では「生徒が自分の興味関心を見つけられない」「いきなり地域の課題解決を求められてピンとこない」という壁に直面しています。
「Feel度Walk」とは、あてもなく歩き回る中で偶然見つけた「なんとなく気になる」対象をたくさん撮影するワークショップです。「知図」は、その撮った写真をよく観察しながら「スケッチ」したものを指します。
この「知図」を仲立ちとして他者と共有・対話することで、観察力や表現力を高め、「ものの見方」を鍛えるプログラムです。
■ 本事業の3つの特徴
- 「なんとなく」から始める探究学習:正解や課題解決を急がず、まずは自分の「違和感」や「好奇心」に蓋をしないことで、探究の基礎となる観察力を鍛えます。
- 対話を生む「知図」の力:描いた知図を共有することで他者の視点に出会い、自分の発見を認めてもらうことで「自己効力感」の向上に繋がります。
- 地域との自然な接点創出:知図(=自分なりの発見)を媒介として、コミュニケーションが苦手な生徒でも、地域の大人と自然に対話できる関係性を生み出します。
■ 実施背景
一般財団法人まちと人と(所在地:宮城県石巻市/代表理事:斉藤誠太郎)はこれまで、高校の教育現場にもサポートとして関わりながら石巻地域の若者の「やってみたい」を応援する様々な機会をつくり続けてきました。
そこで今年度から全国で注目を集める「Feel度Walk&知図」を地域単位で展開し、生徒の探究心を引き出す基礎作りに取り組みます。
■ 今後の実施予定
| 2026年7月時点で既に石巻西高校、石巻高校、石巻中学校、山下中学校の4校で実施しました。 今後は以下の学校等で実施予定です。メディアの皆様には、生徒たちが学校周辺やまちを歩く様子、知図を描いて対話する現場をご取材いただけます。 ● 石巻市立桜坂高等学校1年生 ○ 2026年9月9日(水):説明・校内での実施 ○ 2026年10月7日(水):街中での実施・知図作成 ○ 2026年10月21日(水):知図をマップ等に落とし込み、関心でグルーピング ○ 2026年11月4日(水):地域へ出てのインタビュー実践 ○ 2026年11月18日(水):振り返り ● 石巻市立湊中学校 ○ 2026年秋頃(予定) ● 耕人塾 ○ 2026年10月4日(日)10:00~実施予定 |
※取材をご希望いただける際は、必ず事前に当方までご連絡をお願いいたします。
学校等の了承を得る必要がございます。
■ 実施の様子・参加者の声
今年度実施した市内4校(のべ約500名以上参加)の事後アンケートでは、以下のような生徒たちの内面の変化や、探究への第一歩につながったという声が多数ありました。
- 「今まで素通りしてきたものやこと、気になっても調べなかったことが明らかになって『なんとなく』を大事にすることの大切さを学びました」(石巻西高校)
- 「なんとなくを自分の中でしっかり言葉にすると、自分でも知らなかった自分が見えてくる」(石巻高校)
- 「どんな小さなことでも気になったらとりあえず写真に残してみる!!これができて新しい学校の謎を見つけました」(石巻中学校)
- 「自分が知らないだけで周りに面白い物がいっぱいあった」(山下中学校)
あてもなく歩き、「なんとなく」気になったものをたくさん集めて知図を描く。
それを級友と共有する中で、「同じ景色でも人によって見え方が違う」という面白さに気づき、日常の些細な違和感から自発的な問いを立てる姿勢が着実に育まれています。

見慣れた場所に新たな発見が。

自然と対話も生まれる。

ゴミ捨て場のてるてる坊主、
断面がハートの木…
自分なりの発見が表現された
■ プログラム担当者の思い

市川 達博(いちかわ たつひろ)
宮城県出身。大学で建築や都市再生を学び東京工業大学修士課程を修了の後、学生の頃より関わりのあった当団体に新卒で参画。
『やりたいことが分からない』と悩む若者にとって、自分の『なんとなく』を信じて面白がる力は、正解のない社会を生き抜く強力な武器になると考えています。この活動を地域全体に広げていくことで、石巻の若者が「自分のまちって面白い!」と思える機会を増やしていきたいと思っています。